徳富岳(928m/増毛山塊)

徳富岳は大滝山と何度か計画をした事があるがなかなかチャンスがなかった。
奥までテントを上げて二山を登ろうと考えていた事もあったが、実際に歩いてみる札幌の近郊の山の様にととても身近な山であった。
奥深い山と勝手に思い込んでいたようである。
吉野からワッカウエンベツ沿いの道に入る。
和歌貯水池への二股手前の142.2の標高が降ってある地点付近まで車で入ることができる。
この先も車が入った跡があるが単独のために無理をせずワカウエンベツ川を渡る橋の手前に駐車スペースが あったので、ここからスタートとする。

早朝にもかかわらず暖かく、小鳥のさえずりを聞きながら快調に歩く。 conta250mの林道の二股を通過し、気が付くとconta265mの水線の二股まできてしまう。
ここまでで、歩き始めてきっかり一時間。
徳富岳までは二、三時間と値踏みする。ぐっと近づいた徳富岳も素晴らしいが稜線続きの833.4mのピークも なかなか良い形である。
林道はさらに上流まで続いている様でスノーモービルが走った跡がある。

当初の予定は林道の二股から適当な尾根を使い379mの南へ上がろうと考えていたが、行き過ぎたために 戻るのも面倒なので小さな沢型を使い最後は壁状になった沢型をスキーで強引に突破し379への小尾根に上がる。
増毛山塊特有の樹木のまばらな気持ちの良い斜面が続く。
途中に直径が1mを超える巨木などがあり楽しい。
こんなところにテントを張り、一日、何も考えずに過ごせたら幸せだろうなぁと思いながら歩く。
conta400mまで上がり、ここから等高線沿いに地形図上のワッカウエンベツ川の水線が切れる地点を目標に歩く。
右手に徳富岳を絶えず見ながら地形図には無い林道を時々、使い歩くが地形図には表示されない小さな沢型も多く、また、標高が低いせいもあり複雑な 地形も多い。

沢型はどれもU字溝状になっていて、その一つを滑って越える時にスキーが雪面深く刺さり顔面から前のめりで転倒する。
すぐにカメラを取り出せるように胸にケースごと固定できるようにザックを改造していたのだが、全体重がカメラにのしかかってしまった ためかカメラが動かなくなる。
ザックには余計な物は付けない。荷物は全て中に!基本を忘れてはいけないと痛感。 しかし、このカメラは買ってから二回しか使っていなのに...............。帰りたくなるが気を取り直し先に進む。


対岸の449が近くなるとスノーモービルの跡が現れる。
上から来た跡はないので、沢から上がってきたようだ。考えられることは唯一つ、ワッカウエンベツ川沿いの林道が かなり上まであると言うことだ。帰りはスノーモービルの走った跡をトレースすることにする。
449mの南のワッカウエンベツ川が南に向きを変える地点付近で沢を渡り、すぐに481mへ向かう尾根に上がる。
台地から513mを目標に進むが、思いのほか地形が複雑である。
531mのすぐ手前の沢を強引に突破し徳富岳から南に伸びる尾根に乗る。
急斜面にジグを切りながら登り、緩斜面で息を整え805m,914mを越えていく。
なお、この斜面は降雪後の通過は危険である。やっと徳富岳が見えるが、まだまだ距離がある。
914mが頂上だったら良いのにぶつくさと言いながら歩く。最後の斜面を登ると平坦な頂上にやっと着く。
大の字に寝そべり青い空を眺め春山を体感する。カメラをあれこれいじってみるが、やはり電源が入らない。
360度の素晴らしい展望なのに、口惜しい。いつまででも居たい場所だが、そうも言っていられず後ろ髪を引かれる思いでピークを後にする。
下りは登りのトレース沿いに忠実に下りる。ワッカウエンベツ川を渡り449mを対岸に臨む地点に残るスノーモービルの 跡を辿って行くとすぐに林道に出合う。何のことはない林道が奥まであったのだ。
真新しい砂防ダムがいくつも続く。昨年(2003)の10月末にこの林道に偵察に来た事があるのだが、その時は作業事務所の方に 年内の工事はいつまでなのかは聞いたのだが、林道の状況は聞いていなかった。あの時にきちんと聞いていたら、楽に上流まで 来れたしカメラを壊さずに済んだのに、使えない奴を実感。
それでもお昼には浜益温泉に入っていたナイスな山行であった。


*****雑感*****
登ってみると奥深い山と思い込んでいただけで、実際は身近な山であった。
全行程の2/3は登りのほとんど無い林道歩きで、登りと言えるものは513mからピークからになる。
林道の雪解け具合を見ると、あと一週間もすればさらに奥まで車で入れそうである。
送電線と林道が交差する付近まで車が入れれば、さらに短時間で登ることができるだろう。
ただアプローチは楽な分、簡単、手ごろな山と言うわけではなく513mから914mまでは雪の状態をしっかり見極める必用がある。


883m無名峰(増毛、樺戸山塊)

尾白利加に行く予定だったが先週登った徳富岳の東隣の無名峰が気になり、悩んだ末に 登ったことないピークの惹かれ、この無名峰にトライした。
先に結果を書くが、予定していたルートがスノーブリッジが無かったために敗退している。
そのために南側の複雑な地形のアプローチ情報程度として参考にしてほしい。

四日目前の徳富岳へ行った時よりも随分と雪解けが進んでいる。
林道は最初の巨大な砂防ダムの手前50mが日陰のために雪が残っているが、これを除けば送電線と 林道か交差する付近までは車が問題なく走れるほどである。
面倒なのでスキーをザックに固定し歩く。天気予報では良いはずなのだが今にも雨が降り出しそうな空模様。
送電線と林道が交差したところでスキーを履き、conta265mワッカウエンベツ川の二股へ。
先週より時間を短縮し、きっかり50分で到着。
計画は右の沢に入り、この沢の左岸尾根に上がり393と445のコル付近から隣の沢へ降り514を通り無名峰の東側に 上がる予定であった。
が、時期が遅かったためかスノーブリッジがなく渡渉地点を探し林道を奥まで歩く。
この沢も砂防ダムだらけだ。かなり奥で渡渉可能地点を見つけるが、あまりにも非効率すぎるためにこのルートからの アプローチは諦める。林道が左岸に渡るかもしれないとの淡い期待を持って林道を歩くが393m北側の出尾根を登った地点 で終点になる。
ここから無名峰の南面の状況が良く解る
無名峰に上がる顕著な二本の尾根は下部の複雑なアプローチを越えてきたとしても、稜線直下は岩壁帯になっていて 登るには登攀具が必用になりそうである。
すっかり登る気持ちがなくなり、二時間ほど巨木鑑賞ツアーをする。気を取り直して次回チャンスに向けてアプローチルート を探すことにする。
林道を265m二股まで戻り、地形図で393m,445mの標高を振ってある尾根への登路を探しながら歩くが、雪が融けた泥付きの急斜面 ばかりで良いところがない。
林道の二股と送電線と林道が交差する地点の中間付近に東側に入る林道があり、これを辿ってみる。
すぐに小さな沢に出合い、この沢の上流に向かって林道が伸びている。途中より沢の左岸尾根に上がり、尾根上にはブル道が続いている。
この尾根がまさに登路として予定していた尾根の下部で、拍子抜けする。途中の小ピークからは鷲峻岳が見えるがまるで藤野のスキー場の ようだ。無名峰の南の傾斜具合が良く解る。正面からみるのと大違いでどこも急斜面であちらこちらに雪崩跡がある。
予定ルートはこの尾根を詰め、833mと749mの中間にあるピークに上がり(ここしか登れる地点がない)無名峰に上る予定であったが833mと無名峰間も急傾斜で 雪の状態一つで通行できないかもしれない。しかし、このルートからしか無名峰に確実に上がるルートはないのだ。
徳富岳に登るよりも難しい山のような気がする。

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