野塚岳(1353.2m/南日高)

今年の沢登りのシーズン始めの足慣らしとして友人のお勧めがあった南日高の野塚岳にニオベツ川 から登ってみた。
国道236号線のおかげで車を降りてから僅か3キロで頂上に到着し、登山道のような道を歩く稜線漫歩とヤブの薄い 尾根の下降と、午前中に車に戻れてしまう日高らしからぬコースである。

出発地点は野塚トンネルの日高側の駐車場からになる。
開発建設部の電気施設から護岸に立てかけられている立木を利用しクライムダウンするか、少し下流に 歩き、川原まで高さのない場所を選んで沢に入る。
視界が50mもない濃いガスと霧雨のせいか、沢自体はぱっとしない印象しかない。
去年の楽古川の様にデポ旗だらけかと想像していたが、思いのほか人間が残したゴミがなく少し 嬉しくなる。
もっとも、入渓地点からピークまでは数本の沢が合流するが、一目で本流がわかってしまう沢相の ためにデポ旗の必要性がないのが実情だろう。
それでも何でこんなところに思ってしまう場所にトラロープがフィックスしてあったり、スパイク 長靴が置いてあったりと、人間の残したゴミが目に付く。

小一時間も歩けば最初の滑滝に出合う。
右岸から簡単に登ることもできるが、濡れたくなければ右岸の巻き道を使っても巻いても時間的にはたいした 違いはない。
この滝から小滝が出てくるが、どれもホールド、スタンスが豊富な滝ばかりである。


920mの二股は山と谷では左股がおすすめコースの様だが地形図のがけマークを見る限り 唯の急なガレ場なのではないだろうか。視界がないのでさっぱり先の様子が解らないために、頂上に より近い右股に入る。
余談だが私は山と谷の大雑把でいい加減な書き方がとても好だ。

右股は5m前後の短い滝が連続し、高度をどんどん稼ぐことができる。
シャワークライミングと行きたいところだが虫がいない程、気温が低く濡れたくないので 水流を避けて登ったために、微妙なクライミングをすること数知れず。ちょっとした変化を楽しむ ことができた。
途中、最近の物と思われる両岸からの崩壊跡があるために遡行時、休憩時は注意した方が良いかもしれない。
水か切れてからも沢型は続くが高山植物のお花畑になり、踏まない様にルートを見つけなければならず、苦労する。
この沢の核心部は実際の所、高山植物を踏まないルート取りの必要なこの部分だと思う。
ブッシュ漕ぎは全くなく頂上より10mほど南の稜線に出る。


頂上は時々、トヨニ方面、オムシャヌプリ方面が見えるが日高側からガスが去来するために、さっぱり景色を 見ることができない。(タイトル画像は野塚岳よりトヨニ南峰を望む)
トヨニ以北なら雲海の上にでる可能性があるが野塚岳から南は標高が低いために、しょうがないのかもしれない。
いつもの事と諦める。
稜線上はふみ跡と言うよりは立派な登山道と呼んだ方がよいくらいの道になっている。
南下し1220mのピークよりニオベツ川580mの二股を目指し尾根を下る。
ところどころにデポ旗もあるが、一本調子の顕著な尾根なのでデポ旗を探す労力を使うよりも、コンパスをしっかり 合わせて下った方が早い。
ヤブはかなり薄く、背丈もないためにとても楽な下降である。
国道を走る車の音を聞くようになり、正面に国道が見えてくるとまもなく尾根の末端に到着する。
皮肉なことに、このころよりガスが上がり晴れてくる。これまた、いつもの事と諦める。

2004/7/22

※画像掲示板に若干の画像あり


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