ニペソツ山/ニペソツ川側より(20126m/東大雪)

当初はニペソツ川を遡行し、ピークより西に伸びる尾根を降りる予定であったが9月の後半ともなると 羽毛服を着てちょうど良い気温のために、あっさり断念し第二案の昨年、トレースしたヌプントムラウシ川から 西に伸びる尾根の通過していない空白部を埋めるために1552mへの道の探索に変更した。

屈足よりトムラウシ温泉に向かう途中のトムラウシの村よりニペソツ川沿いの林道に入る。
地図上の白雪沢を過ぎると林道は草を被るようになり、事前に森林事務所より林道の通行ができることを 確認しているとは言え、不安を感じながら長い林道を走る。

地図上では林道は尾根を越えてポントムラウシ川の支流まで続いているが、車が通行可能なのは ニペソツ川と別れ1kmほど入った地点までである。
林道崩壊地点の手前に砂防ダムがあり、ここは数台なら駐車可能な広場があり、ここから出発する。

林道は駐車地点から暫らくは崩壊や土砂崩れが酷いが沢を離れ尾根を回り込む辺りより、しっかりした 道に変わる。林道の草の生え具合からみると、最近まで使われていたのであろう。

傾斜のほとんどない尾根上の林道を紅葉を眺めながら歩く。さながら高原散歩の感がある。
時々、木々の間からニペソツ山が見える。さすがに大きい。

地図にはない林道がいくつか合流するが地図を見れば迷うことはない。
地図上では林道はconta1160mで直角に折れポントムラウシ川に向かうが、林道はさらに奥まであり1276mの標高点 のすぐ側まで存在する。




林道終点より1552mのピークまでは笹原の中に潅木が点在する傾斜のない斜面が続く。
獣道なのか作業道跡なのかは判然としないが、道とおぼしき所を進むがすぐに消失し、ヤブ漕ぎに突入するが、 ヤブ自体はかなり薄く苦労することはない。
時々、倒木や切り株の上にあがり進行方向と刈分けの有無を確認しながら進む。
1552mとニペソツ間の刈分けを見ると、この部分にもしっかりとした刈分けがあるのは容易に想像できていたのが 途中よりデポ旗を見るようになるが、道はなくヤブ漕ぎで1552mへコンパスを合わせて進む。


conta1300m付近で突然、刈分けが出現する。
作業道跡なのか作業道を整備した道なのかは解らないが、立派な山道である。
鎌、ノコ、鉈など手作業で刈ったものではなく、チェーンソー、伐採機で刈ったものであろう。
この道は結局、途切れることなく1552mのピークから先まで続いている。

これは下山時に確認したのだが、この刈分けに出合った地点まではヤブ漕ぎで来たのだが、ヤブ漕ぎルートと並行に 細い刈分け道があり、林道近くでは笹を被ってはいるがはっきりとした踏み跡が林道まで続いている。
この踏み跡の入り口にはデポ旗などはないために見つけるのは難しいのだが、この入り口については林道終点の最奥 の地点まで進み、そこから1552mへ向かうと笹が被った二つの踏み跡が並行してある。
私が登りに使用したのは左側の踏み跡だが、右側が正解でこの踏み跡に入ればヤブ漕ぎなしで1552mのピークまで 行く事ができる。


1552mのピークは三角点は無いが図等三角点が設置してある。
昨年のヌプントムラウシ川では山行中は快晴の毎日でカメラを忘れた事を後悔したのだが、カメラを持って来た今回は 天候は下り坂でニペソツの頂上付近の雲が切れることがなく残念である。
かろうじて天狗の岩峰付近を見ることができる程度である。
時々、風にのって人の話声が聞こえてくる。上の人達も雲の中で景色は楽しめないだろう。
今にも降り出しそうな空模様なことと、ここから先は昨年、歩いているので完全に日和見モードで ここから下山することにする。

コルからニペソツ山までは一部、刈分けが判然とせずヤブを漕ぐ部分もあるが鹿道を利用できる。
尾根上の露岩帯付近より一気に傾斜を増すが、短時間で標高を稼げるだけに効率が良い。
簡単ではあるがコルから先は昨年のヌプントムラウシ川からの記録を参考にしてほしい。
林道の最奥地点まで車で通行できた頃ならニペソツ山までは3kmの距離しかなく昨年、歩いた部分の時間と今回の時間を合わせると 二時間半程度でピークまで行けたのであろう。
今は林道を1時間半ほど余分に歩かなければいけなために、杉沢コースよりも1時間ほど余計にかかってしまうが 登り返しが全くない事と登りらしい登りは1552mとニペソツ山間の1kmなだけなので、こちらの道の方が楽なのかもしれない。

昨年のニペソツの記録では国立公園内の不法伐採の道について問題であろうと触れたのだが、伐採した人間の罪は罪として 9割方できてしまっている刈分けがこのまま埋もれてしまうのはもったいない気もする。
ただし、道が9割方あるからと言って普通の登山道の様に下を見て歩いていたらピークに到着すると言った事はない。
道の判然としない部分はルートを見つけなければいけないし、下山時に支尾根に入り込まない様に読図も必要だ。
なおデポ旗はルートを通して点在しているが、付け方が悪かったり古く色落ちしているために、あてに しない方が良いだろう。
また、今後この道を歩く方はデポ旗を残すべきではないと思う。
自分がルートを作るならと考えて眺めれば、自ずとルートは見えてくるはずである。肝心なのは自分の頭で考えて歩く事だ。
ニペソツ林道は将来的にはどの様になるのかは解らないが、conta1160mの林道の屈曲点のすぐ手前に雨量測定用の施設が あるので、崩壊している部分は解らないが、ある程度は保守するのではないかと思われる。


*タイトル画像は1552mのピークより望む雲のかかったニペソツ山
本文画像は上から林道上から望むニペソツ西面、林道終点から望むニペソツ、conta1300から現れる刈分け、1552mのピークから 望む天狗方面の岩峰
*画像BBSに若干の画像あり


2004/09/25記


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