崕山(1057m/夕張・芦別)

石灰岩の独特の植生を持つ崕山は高山植物やシンパクの盗掘などからの植生の回復のために、現在は入山することができまないがクライミングの対象となる岩が極端に少ない北海道では貴重な岩場を提供してくれている。 記録の発表があったもの、なかったものも含め古くからルート開拓は行なわれてきている。この記録は占冠の赤岩青巖峡の染み出しのために、ドライブも兼ねて崕山に気分転換にルートを作った時のものである。 なお、開拓したルートは登攀クラブ、北稜クラブなどが作ったルートや大壁にある古くからのルートと性格を異にしている。グランドアップで作られたルートではなく、岩峰上部より懸垂で降り電動ドリルでボルトを打っている事を付け加えておく。

昔は惣芦別川からか積雪期の芦別岳北尾根からしかアプローチの方法がなかった「崕山」も林道が奥まで進み日帰りできる山 になった。 ちょうど赤岩青巖峡が夏の恒例の染み出しでプロジェクトルートが登れないために気分転換を兼ねて、「崕山」でも登ってみようか と言うことになり崕開拓団ができた。 数人で南の岩峰から崕大壁まで調査した結果、壁は大きくとも傾斜がない壁ばかりでフリークライミングに関しては悲観的な 意見が大多数であった。 このためにフリークライミング専門の人間には傾斜の無い壁のために食指が全く動かなかった様で、残ったのはアルパインと フリークライミングの両方をしている数人で、とりあえず南の岩峰にルートでも作ろうかと言うことになった。

一番、南の岩峰は高さは約50メートル、そのうち上部10メートルは傾斜がなく露骨に脆い。頂上から懸垂で降り硬い部分にとりあえず終了点を作り、掃除する組とリード用ボルトを打つ組に別れ開拓を始めた。 午前中には整備も終わり午後から試登を始めたが一部、垂直以上の部分はあるものの大部分は垂直ないしそれ以下のために、どうも気分がのらない。兎に角、どう登っても前腕がパンプしないために、登るのが面倒になってしまう。 普段、前傾壁ばかり登っている馬鹿力クライマーには悲しいところか。結局、4本のルートを作ったが、どのルートも内容が似たり寄ったりでグレードは5.11前後のどこか。 贅沢な話なのかもしれないが、時代が古ければ価値がある岩場たっだかもしれないが、現代のフリークライミングのニーズから すれば、わざわざ、ここまで傾斜のない5.11程度のルートを登りにくることに価値を見いだせず、結局、この一回の開拓で 終わった。フリークライミングで考えると、あと30度傾斜が強ければ素晴らしい壁なのだが、残念ながら傾斜がなければただの崖なのである 。




 

 


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