
蚊の沢岳は信砂岳と稜線続きで信砂岳から暑寒別岳へ向った最初のピークである。
山容的には増毛山塊特有の平坦な台地上ピークであるが、信砂岳と違い360度、遮るものがないために
標高が低いにもかかわらず大別苅山から恵岱岳の増毛山塊のみならず大雪山、手塩山塊まで見渡すことができる展望台でもある。
出発地点は増毛-稲田線の共栄橋付近からになる。
山側から信砂川に流れ込む小川沿いに進み、適当なところで左岸の尾根に上がる。
GWということもありスノーブリッジがあるのか心配だったが、すぐに見つかり難なく460mのこぶと562mのこぶとのコル に上がることができた。
尾根の頭までは迷いたいと思っても迷いようのない一本道なのだが、標識に使ったと思われる赤の紙テープが結構、落ちていて登山者のモラルを
疑いたくなる。
こう言った無意味なことはゴミを増やすだけで、するべきではないと思う。
尾根の頭までは三つほど小ピークの短い登りがあるくらいで、景色を眺めながらのんびりと歩く。
尾根の頭からコンパスを信砂岳に合わせて直線的に進む。丘程度の短い登りが終われば信砂岳とその上に暑寒別岳の山頂部が見えてくる。
信砂岳までは疎林帯の平坦な地形を進む。まるで暑寒沢のりんご畑だ。
吹雪かれたら嫌な地形だが、現在地が解らなくなっても全ての尾根、沢が下れる訳ではないが東に進めば増毛-稲田線に南へ進めば 恵岱別川沿いの林道に出合うことができる。要は北と東にさえ行かなければ良いだけである。
信砂岳と言うよりも信砂の丘と言った方が良い様な平坦なピークから目指す蚊の沢岳とご対面。
あまりの暑さに行くのを止めようかと思ったが、まだ9時前で行かない理由はない。片道一時間と踏んで出発する。
信砂岳とのコルからはスキーは使えそうもないので、信砂岳のピークにスキーをデポしツボで行くこととする。
コルまで一気に下り蚊の沢岳の登りに入る。
この登りは信砂岳からみるとたいした登りではないのだが、コルからみると かなり急である。信砂岳までの平坦な地形に飽きていたところなので、やはり山はこうでなくっちゃと思いながら登るが、最後の30mは芦別本谷級の傾斜である。コルから蚊の沢岳まではクラストしていた場合はピッケル、アイゼンが必要になろう。
登りきった所から蚊の沢岳まで短いながらも迫力のない釣り尾根状になっている。雪庇は左右不規則に出ている。冬季は嫌な通過になるかもしれない。
ドーム状の斜面を登れば蚊の沢岳の台地の一角に出るとともに、暑寒別岳が眼前に飛び込んでくる。
振り返れば平坦な信砂岳を望むことができる。 平坦な地形のためにピークを特定するのは難しいが、GPSで場所を特定する。ちょうど四本のダケカンバが並んでいる地点が頂上である。
左を見れば昨年、登った恵岱岳が、正面を見れば南暑寒別岳、群別岳、暑寒別岳、西暑寒別岳、雄冬山が、右を見れば大別苅山から天狗岳まで
障害物がなく見渡すことができる。
正面に見える暑寒別岳は登山者で賑わっていることだろうと思いながらピークを後にする。急登部分は前向きで降りることができず後ろ向きに慎重に
下り、コルからは暑さにフーフー言いながら信砂岳に戻る。