
黒岳側から見ると横に広い立派な山であるが積雪期以外のアプローチは「新大函の沢」か「九滝の沢」のどちらかになる。出合いの送水管を越え両岸が柱状節理の函の中を進む。
電機の沢と違い、同じ函でも水深が足首から膝程度しかないために陽が差し込まないのを除けば、苔むした柱状節理の廊下を楽しみながら歩く事ができる。
昭和40年代に木材を流送していたためか、所々、流木が函一杯に積み重なり滝を形成しているところが何ケ所かあるが問題になるところはない。1時間弱で流送用の柵に出合い、それを越えるとまもなく小函の沢に向う林道の橋に出合う。
この橋からは屏風岳南端のピークが望まれる。
しばらく林道を歩き小函の沢へ向う林道とわかれ、古い林道を進む。
この林道は廃道であるが鹿の通り道らしく、顕著である。
所々、道が無くなっているところもあるが、丸山へ向う沢の出合いまではほぼ
右岸沿いに残っている。
丸山に行く沢の出合いをすぎれば、まもなく屏風岳への沢が左岸から合流する。
この出合いから稜線が望まれるが結構な距離と標高差がある。
伏流した沢を登りきると急で不安定なガレに変わり、二股になる。
どちらを行っても技術的に大差はないと思うが、私は右に入った。
地形図の等高線の込み具合を見れば大きな滝があってもおかしくないのだが、
期待してはいけない。
ここは大雪山、2、3メートルの段差はあっても滝と呼べるものはない
詰めのブッシュは直ぐに終り、お花畑にでることができる。 階段状で歩きやすいと思ったら何のことはない稜線まで一面、熊の掘 り返しである。 登りきった所が屏風岳の南と北のピークのコル手前の南側稜線。
ピークまで30分くらいの距離だが時間切れでここで引き返す。 秋の日没は早くヘッドランプをつけての下降になった。 林道跡を除けばあるのは熊と鹿の痕跡だけの静かな山である。 また、一泊二日で行く事ができる手ごろな山でもある。 次回は九滝の沢か冬期に訪れてみたい。